上司に恵まれないSEのために-自分戦略策定マガジン
[No.037]反省する力(2004/04/28)
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■■□ [No.037]反省する力(2004/04/28)
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●不幸なプロジェクトのベテランSE
ベテランSEのAさんは、なぜか不幸なプロジェクトに関わってしまうこ
とが多い人です。
不幸なプロジェクトとは、例えば以下のようなプロジェクトです。
・一生懸命やっているのに、顧客からクレームがついてしまう。
・メンバーのモチベーションが低く、チームのムードは最悪。
・メンバーは残業が多く、休日出勤や徹夜は当たり前。
・納品後も障害が多発し、プロジェクトがなかなか終わらない。
・担当するプロジェクトが赤字になり、周りから冷たい視線を浴びる。
そしてAさんは、これらの不幸なプロジェクトにおいて開発リーダー等の
重要な位置にいることが多いのです。
皆さんは、「きっとAさんの知識やスキルが不十分なのだな」と思われた
かもしれません。
しかしAさんの知識やスキルは、けして低くありません。
Aさんは、
・有名大学の理系出身で学歴に申し分はない
・IT関連の高度な資格や認定を取得している
・他のメンバーと比べて設計や開発のスキルは高い
・言語能力や作文能力の水準も低くない
のです。
こう述べると皆さんは、「きっとAさんのプロジェクト実務経験が不足し
ているのに違いない」と思われたかもしれません。
しかし、Aさんは、成功も失敗も含めて過去にも数々の実務経験を有して
いるのです。
振り返ってみると、Aさんが関わったプロジェクトの多くは同じようなと
ころで失敗しているようです。Aさんは、キャリアだけは豊富ですが、経験
からあまり学んでいないのです。
Aさんのようなタイプは、私たちの周りには少なくありません。
大抵の人は、キャリアを経て経験を積み重ねれば知識やスキルを獲得する
ことができます。
しかし、「プロフェッショナルとしてのノウハウや勘」は経験を積んだだ
けでは獲得できないようです。
不幸なプロジェクトを発生させないためには、もちろん知識やスキルは必
要不可欠なのですが、それだけでは不十分で、「プロフェッショナルとして
のノウハウや勘」が必要なのだと思います。
●「プロフェッショナルとしてのノウハウや勘」を獲得する方法
では、Aさんのように経験から学べない人と経験を通じて「プロフェッシ
ョナルとしてのノウハウや勘」を習得している人では、いったい何が異なる
のでしょうか。
以前のメルマガで述べましたが、私には心の中で密かにメンター(師匠)
と仰ぐ人々がいます。
上司に恵まれないSEのために-自分戦略策定マガジン
[No.016]メンターを探せ!(2003/05/09)
私のメンター(師匠)は、「プロフェッショナルとしてのノウハウや勘」
を有している人達です。彼等の行動を観察したり話を聞いていると、共通す
る「力」があることに気がつきます。
それは、「反省する力」です。
彼等は自分の経験を客観的かつ分析的に振り返る習慣を有しているように
思います。また何らかの形で、その経験を抽象化し表象化しています。
具体的には、以下のような行動(思考)です。
・プロジェクト終了時には必ず反省会を開催し、その内容をドキュメント
化している。
・顧客とのミーティング後に、参加メンバーで反省会を開き、良かった点
や悪かった点についてお互いに話し合っている。
・ある事実に対して下した自分の判断について、その思考過程を分析して
いる。
・自分の言動に対して他者がどのように感じたか、また他者にどのような
影響を与えたかを想像している。
一方、「反省する力」の弱い人には以下のような行動(思考)が見受けら
れます。
・自分に甘く、簡単に自己満足してしまう。
・自己を正当化し、不都合があると何でも他人のせいにする。
・経験を分析的かつ客観的に振り返ることができないため「反省」でなく
「後悔」になってしまう。
・物事を抽象化できず、個々の経験から関連性や連続性を見つけることが
できない。
「真のプロフェッショナル」としてキャリアを形成するためには、「反省
する力」は必須と考えています。
私も発展途上の人間であり、日々「反省」を忘れずキャリアを形成してい
きたいと考えています。
実は最近、内省のために日記をつけることにしました。
皆さんも、まず日記をつけるところから始めてみませんか。
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■「自分戦略」へのヒント
・「真のプロフェッショナル」になるためには知識やスキルを身に付ける
だけでは不十分である。
・「真のプロフェッショナル」になるためには経験を通じて「プロフェッ
ショナルとしてのノウハウや勘」を獲得する必要がある。
・経験を通じて「プロフェッショナルとしてのノウハウや勘」を獲得する
ためには「反省する力」が必要である。
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▼閑話休題▼
日経ビジネス(2004.4.26)のコラムの中で、数学者の広中平祐さんが以
下のように述べられています。
「どんな人でも活躍できる場がある。その人が“はまる”場がある」
数学の世界でもビジネスの世界でも、秀才ばかりでは成り立ちません。
元気のいい“落ちこぼれ”が時々思いもよらない大きな仕事を成し遂げる
ことがあるんですね。
元気が湧き出る言葉のプレゼントを頂いた気持ちです。同郷(山口県)の
大先輩である広中先生に感謝です。
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