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上司に恵まれないSEのために-自分戦略策定マガジン
 [No.015]テクノロジストとしての第一歩

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■■□  [No.015]テクノロジストとしての第一歩
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2003/04/25━
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●雇用先との関係を見つめ直す

 このメルマガの読者の中には、多くのサラリーマンがいらっしゃると思
います。(かく言う私もそうですが。)
 これからのSEにとって、自分を雇用している会社(雇用先)との関係
を見つめ直し、雇用先との間にどのような関係を構築するかを考えること
が、自分戦略における重要なテーマの一つになります。

 SEを取り巻く雇用環境は、これからの数年で大きく様変わりすること
が予想されます。
 私の勤務先では、従来の年功序列的な給与制度が廃止され、成果主義が
導入されようとしています。
 また、適格年金制度については見直しが必至で、確定拠出型年金への移
行が検討されています。

 同業他社では、中高年SEのリストラがはじまっています。一部の優良
企業を除いて、終身雇用は保証できなくなっています。
 サラリーマン川柳に「一生をかけた会社に先立たれ」というのがありま
したが、これもまた人ごとではありません。
 会社がつぶれないまでも、吸収合併等の企業統合があちらこちらで発生
しています。

●テクノロジストとしてのSE

 ピーター・ドラッカーは、その著書である「ネクスト・ソサエティ」の
中で、ネクスト・ソサエティ(来るべき社会)は、テクノロジストが社会
や政治の中核を占めるようになるであろうと述べています。

「ネクスト・ソサエティ」
ネクスト・ソサエティ

 (個人的な意見ですが、この本はSEの必読書であると思います。)

 テクノロジストは、コンピュータ技術者やソフト設計者等で、自分の肉
体に生産手段を携帯しているナレッジワーカ(知的労働者)のことです。
(SEは紛れもないテクノロジストですね。)

 ドラッカーは、これらテクノロジストは、生産手段という資本を自ら所
有しており、企業にとってのパートナーとして雇用者と同格になるとして
います。つまり両者は、主人と従者ではなく、相互依存状態にあります。

 このようなテクノロジストは自分が所属する組織よりも自身の専門領域
に忠誠心を持つようになり、もはや雇用先に対して帰属意識を持たせるこ
とは困難になるだろうと、ドラッカーは予想しています。

 ドラッカーは、このようなテクノロジストに対しては、従来の管理手法
は成り立たず、トップマネジメントのあり方も大きく変わることになるで
あろうと述べています。
 すなわち、雇用や管理不可能なテクノロジスト達をいかにマネジメント
するかということです。
 ドラッカーは、テクノロジストを金で釣ることは不可能であり、目的を
明確に示し敬意を持って接する必要があると述べてます。

 それは、スターやオーケストラ等の様々で異質の人々を、「楽譜」を使
ってまとめ上げるオペラの総監督のようなものだとしています。

●トップマネジメントを意識改革するには

 残念なことに、日本のSEを雇用するトップマネジメントの多くはまだ、
そのような段階に至っていないと感じます。

 テクノロジストであるSEに対して、組織の方向性を示すことができて
いません。本当の意味での責任を与えていません。継続学習の機会を十分
に持たせていません。
 そして何よりも、敬意を払っていません。

 残念ながら、トップマネジメントの多くは、今のところSEを雇用し管
理するという発想から抜けだせていません。そこにはSEをあくまで支配
下に置こうとする姿勢があります。

 そもそも組織は、何らかのビジネスを成し遂げるための手段であるはず
なのに、自分が君臨するための組織を生み出すことを目的としていると思
われるトップマネジメントが少なくありません。

 またSEも、まだまだそのような境遇に甘んじており、トップマネジメ
ントに対して、緊張感をもって対峙しようとする姿勢に欠けています。
 SEはそろそろ自分自身の可能性を信じ、自立に向けての行動を起す時
が近づいているように思います。(転職を勧めているのではありません。)

 SEは来るべき社会においてテクノロジストとして社会をリードする役
割を担う存在になると、私は信じています。
 プロフェッショナルとしての倫理観と専門領域に対する誇りを持ち、社
会に貢献する存在になるためには、まず自分が所属している組織に依存す
るのではなく自立した存在になる必要があると思います。

 SEがそのようなテクノロジストとして自立の道を歩みはじめることで、
トップマネジメントもまた変わりはじめるのではないでしょうか。

●チームづくりへの参画

 では、自立のためにまず何から始めれば良いのでしょうか。
 何よりも重要なのは、自分戦略を策定することですが、自分戦略策定が、
なかなかピンとこないようなら、まずはサラリーマン思考の枠組みを壊す
工夫が必要です。

 サラリーマン思考の枠組みを壊す方法として、最も良いのはプロフェシ
ョナルのコミュニティに所属することです。
 自分の専門領域との関わりあいを深め、雇用先の柵から少しでも逸脱す
ることで視野が格段に広がります。

 そしてそのコミュニティを通じ人的なリレーションができてきたら、何
か共通の価値や目的を持った自主的なチームに参加することが大切です。

 その中で、プロフェッショナル同士のチーム作りを実践し、チーム作り
のノウハウを学んでいくことがテクノロジストとしての第一歩になります。

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■閑話休題

 今年の2月に中小企業診断士の実務補習で、ある商店街のコンサルティ
ングを行いました。
 その時に作成した診断報告書が思いのほか好評で、行政予算での増刷が
決定しました。商店街の店主や関係各方面へ配布するようです。
 素直に嬉しく、一緒にチームを組んだ仲間達と祝杯をあげる予定です。

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