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上司に恵まれないSEのために-自分戦略策定マガジン
 [No.002] 「自分戦略」の意義と策定プロセス

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■■□  [No.002] 「自分戦略」の意義と策定プロセス
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2002/12/05━
▼上司に恵まれないSEのために-自分戦略策定マガジン バックナンバー
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●「自分戦略」によって人生を有意義に過ごすことができます。

 みなさんの中には、企業や事業家ならともかく一個人が戦略を策定する
ことに、どんな意義があるのだろうかと疑問を持たれている方がいるかも
しれません。

 企業の経営戦略については、一般的に以下のような本質的意義があると
言われています。
  ・変化する経営環境への対応
  ・成長する方向性の探索
  ・競争上の優位性確保
  ・経営資源の有効配分

 私は、「自分戦略」にも経営戦略と同様の意義があると考えています。
 すなわち以下のようなことです。
  ・自分を取り巻く環境の変化に対応すること
  ・自分が進むべき方向性を見つけること
  ・自分のセールスポイントを確保すること
  ・自分のコアスキルや人的ネットワーク等の資源を蓄積すること

 そして私は、「自分戦略」にはさらに重要な意義があると考えています。
 それは、「自分戦略」を持つことにより、人生という限られた時間を、
豊かにかつ有効に活用することができるようになることです。


●人生で最も大切なのは「緊急ではないが重要な領域」の活動です。

 スティーブン・R・コヴィー博士が書いた『7つの習慣』という本の中
に、「時間管理のマトリックス」という考え方が紹介されています。
 これは、人生における活動を4つの領域に分けて考えるものです。
 この本の中でコヴィー博士は、人生の過ごし方は、「重要度」と「緊急
度」という活動の軸で分けると、以下の4つの領域に分類することができ
ると述べています。
 ・第一領域:緊急でかつ重要な活動の領域
 ・第二領域:緊急ではないが重要な活動の領域
 ・第三領域:緊急ではあるが重要でない活動の領域
 ・第四領域:緊急でも重要でもない活動の領域

 上記の中で、あなたは普段どの領域の活動に多くの時間を費やしている
でしょうか。
 不運なシステムエンジニアの多くは、優れた上司に恵まれていないため
に、第一領域の活動に大半の時間を費やしているのではないでしょうか。
 第一領域の活動とは、例えば以下のようなものです。
 ・明日の朝までに完成を命ぜられたプログラム開発
 ・顧客からかかってきたシステム障害の電話対応
 ・ストレスからくる十二指腸潰瘍や神経症の治療 等

 コヴィー博士は、第一領域の活動ばかりを行なっていると、この領域の
作業は減るどころかどんどん増えてしまうと指摘しています。そして、こ
のような人は、人生の大半を第一領域で過ごし、残りわずかな時間を第四
領域で過ごすようになると警告しています。(つまり平日は仕事に追いま
くられて、週末がやってくることだけを楽しみにするような人生ですね。)

 では、第一領域の仕事量を減らすには、どうすれば良いのでしょうか。
 それは第二領域の活動を意識的に実施することだとコヴィー博士は説明
しています。
 第二領域の活動とは、例えば以下のようなものです。
 ・自分が参画しているプロジェクトの真の目的は何かを考えること
 ・作業の計画を立てること
 ・ソフトウエア開発プロセスの改善を行うこと
 ・学習や自己啓発を行うこと
 ・デスクワークばかりで鈍ってしまった体を鍛え健康を維持すること
 ・顧客やプロジェクトメンバーと人間関係を構築すること 等

 人は第二領域の活動を行わなくても人生を過ごすことができます。
 また、人は第二領域の活動を、緊急性がないために疎かにしがちです。
 しかし、第二領域の活動を意識的に行わないと、第一領域の活動に占領
された忙しいばかりで充実感のない人生か、第三や第四領域の活動に侵さ
れた無責任な人生を送ることになってしまいます。
 視点を変えると、第二領域の活動は予防的な活動であると捉えることが
でます。私たちは、発生する問題に対処するだけでなく、予防的に物事を
考えることで人生を有意義なものに変えていくことができるのです。

 そして「自分戦略」を策定することは、まさしくこの第二領域の活動を
行うことの一つに他なりません。

「7つの習慣―成功には原則があった!」
7つの習慣―成功には原則があった!

●「自分戦略」は、どのようなプロセスで策定すれば良いのでしょうか。

 経営戦略策定については、経営学者のアンゾフが以下のような手順を上
げています。

 1.事業機会の探索
  ・経営理念の確立
  ・内部環境(強みと弱み)の分析
  ・外部環境(機会と脅威)の分析
 2.事業領域の選択
  ・成長戦略の策定
  ・事業領域の定義
 3.事業戦略の確立
  ・財務戦略、マーケティング戦略等の策定
 4.経営資源の展開(経営資源の配分または経営資源の蓄積)

 経営戦略の策定は、まず経営理念を確立した上で、自社を取り巻く経営
環境の分析を行なうことから始めます。
 そして、環境分析の結果を基に、自社の成長の方向性を見極め、事業領
域(ドメイン)を定義します。
 次に、そのドメインに適した事業戦略を策定します。
 最後に、その事業戦略を有効かつ効率的に実行するために経営資源を配
分し、戦略の実行を通じて経営資源を蓄積します。

 私は「自分戦略」も経営戦略と同じような手順を経て策定することがで
きると考えています。
 私が考える「自分戦略」策定のプロセスは以下の通りです。

 1.事業機会の探索
  ・自分の中心となる真の価値観を発見する。
  ・自分の強みと弱みを明確にする。
  ・自分の身の回りで起きていることを分析し、時流を把握する。
 2.事業領域の選択
  ・自分が成長する方向性を見極める。
  ・自分の事業領域(ドメイン)を定義する
 3.事業戦略の確立
  ・具体的な目標と成功のための仮説を策定し実行する。
 4.経営資源の蓄積
  ・仮説と検証の繰り返しを通じてコアスキル等の資源を蓄積する。

 次号からは、個々のプロセスに関して具体的な解説を行ないます。

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▼閑話休題▼

 先日、村上春樹さんの『海辺のカフカ」』を読みました。
 村上さんの本を読んでいつも感じることは、この人の書かれたものは、
私にとってなぜか「癒し」になるということです。本を読み進んでいくう
ちに、心の隅々まで水が染み渡っていくような、そんな不思議な感覚があ
りました。

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